山本昌が選ぶパ・リーグベストナイン! パはMVPも選出、やっぱりそれは…… |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

山本昌が選ぶパ・リーグベストナイン! パはMVPも選出、やっぱりそれは……

セ・リーグ私的ベスト9を山本昌さんが厳選!

■ピッチャーは和田毅、そしてショートにサプライズ?

 メジャーリーグから5年ぶりに日本球界に復帰していきなり最多勝投手ですからね。アメリカから帰ってきた日本人選手は年齢的にも全盛期を過ぎている選手が多く、和田投手にしても今年35歳です。ベテランの域に差し掛かったピッチャーが、メジャーリーグへ行く前と遜色ないピッチングを続けられたことは素晴らしい。今季の成績が、もし防御率2点台で、登板数も25試合をクリアできていたのなら、私は和田投手が沢村賞に選ばれてもよかったのではないか、とすら思っています。

 野手では、私は楽天の茂木選手を本当に称えたい。大卒1年目の成績としては及第点を挙げられますし、それ以上に評価したいのが守備です。彼は大学までサードがメインで、本格的にショートを守るのは今年が初めて。にもかかわらず、開幕スタメンを勝ち取り、けがで一時離脱してしまったとはいえ、レギュラーとしてシーズンを戦い抜いてのこの結果ですから本当に素晴らしい。今季10勝を挙げた、日本ハム3年目の高梨裕稔選手との新人王争いが注目されていますが、私としては茂木選手に獲らせてあげたいくらいですね。

 あとは、みなさんもご存じの大谷翔平選手です。投手としても10勝を挙げていますし、今年のパ・リーグMVPは間違いないでしょうね。 来年は、さらに進化した姿を見せてくれるでしょうし、非常に楽しみな選手です。

KEYWORDS:

オススメ記事

山本 昌

やまもと まさ

1965年8月11日、東京都生まれ。神奈川・日大藤沢高から83年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。プロ5年目、88年の米国への野球留学をきっかけに飛躍し、同年8月プロ初勝利。以後はスクリューボールを武器に活躍する。93年に最多勝利、最優秀防御率のタイトルを獲得すると、翌94年には連続最多勝利と沢村賞に輝く。97年にも最多勝利。2006年9月16日対阪神戦でプロ野球史上最年長の41歳1カ月でノーヒットノーラン、08年8月4日の巨人戦で史上24人目となる通算200勝を樹立。通算581試合に登板し219勝165敗。


この著者の記事一覧